| 善人が泥棒を手本として、泥棒をまねて、自分の意志で泥棒をするようになれば、りっぱな泥棒である。 |
| 悪人が善人を手本として、善人をまねて、自分の意志で善行をするようになれば、りっぱな善人である。 |
| このように、人や言葉、思想等を手本として、その人や言葉、思想等を信じて、自分の意志で、その通りに実行し、その通りの境涯を現ずることを、体現という。 |
| 人や言葉、思想等を信じ、実行し、体現する、これを宗教という。 |
| その意味で、人間は、信に依って生き、信に依って体現し、時々刻々、宗教をしている、生命である。 |
| そのことに気が付かず、無宗教と称して、宗教に無頓着な人間が如何に多いか。 |
| 宗教の危険さと、重要さとが、ここにある。 |
| (1997.5.19) |
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